電子契約に印紙税はかかる?

電子契約(PDF等の電子データに電子署名を施して締結する契約)は、紙の文書を作成・交付しないため、現時点の国税庁の取扱いでは印紙税の課税対象外とされています。 DocuSign、クラウドサイン、GMOサイン等の電子契約サービスを使えば、印紙代の節約と契約締結の効率化が同時に実現できます。

なぜ電子契約は不課税か

印紙税法は、課税対象を「課税文書」と定めており、課税文書とは「印紙税法別表第一の課税物件表に掲げる文書(紙)」を指します。 電子データのまま送受信されるPDF契約書は、紙の文書に該当しないため課税対象から外れる、というのが現行の国税庁の解釈です。

国会答弁(平成17年)でも、電磁的記録の交付による契約書は印紙税の課税対象外であるとの見解が示されています。 ただし、税法改正によって取扱いが変わる可能性はゼロではないため、常に最新の国税庁公表情報を確認してください。

運用上の注意

  • 印刷した紙を「原本」として扱わない。電子契約サービスで締結したPDFを後から印刷して当事者間で署名押印すると、紙原本として印紙税が課される可能性があります。
  • 受領書・領収書は別扱い。電子契約に基づく金銭の授受で領収書を紙発行する場合は、第17号文書として通常どおり判定が必要です。
  • 定款の電子化は印紙税法上明確に不課税です。設立時の40,000円の節約効果が大きいため、電子定款の利用が一般的です。

紙契約と電子契約の比較

項目紙契約電子契約
印紙税課税対象不課税(原則)
原本管理物理保管クラウド
押印・署名実印・押印電子署名

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よくある質問

  • Q. 電子契約に印紙税はかかりますか?

    公表情報によれば、印紙税の課税対象は課税物件表に掲げられている文書であり、電磁的記録は文書に含まれないと説明されています。電子契約(PDFを電子署名して送受信する形式)で紙の契約原本を作成・交付しない場合は、一般的には印紙税の対象外として確認します。ただし、電子データを後から印刷して原本として扱う場合などは扱いが変わる可能性があります。

  • Q. 請負契約と委任契約の違いと印紙税の扱いは?

    請負契約は「仕事の完成・成果物の引渡し」を目的とし、第2号文書として課税されます。委任契約(準委任を含む)は「事務処理そのもの」を目的とし、原則として印紙税は不課税です。業務委託契約書という名称でも、内容が請負であれば第2号文書として課税対象となります。

  • Q. 電子契約を締結した後にPDFを印刷したら印紙が必要ですか?

    一般的には、電子データで締結し紙の課税文書を作成しない運用であれば、印紙税の対象外として整理されます。ただし、印刷物を契約原本として作成・交付する運用にすると、紙の契約書として扱われる可能性があります。公表情報の税額表は紙の課税文書を前提にしているため、原本管理の実態を確認します。

  • Q. 紙に印刷せずPDFで請負契約書を送るだけなら印紙税はどう考えますか?

    PDFを電子データとして送受信し、紙の契約書を作成しない場合は、一般的には印紙税の課税文書を作成していない整理になります。一方で、相手に紙原本として印刷・交付する前提の運用では判断が変わる可能性があります。請負契約書の紙文書を作る場合は、No.7140の第2号文書として税額を確認します。

  • Q. 領収書をPDFで交付する場合も5万円以上なら印紙が必要ですか?

    一般的には、電子データとして領収情報を交付し、紙の受取書を作成しない運用であれば、紙の第17号文書を作成していない整理になります。ただし、紙の領収書を別途発行する場合は、金額、営業性、売上代金かどうか、消費税額等の区分記載を確認します。紙の受取書ではNo.7105とNo.7141を参照します。

  • Q. 電子定款なら4万円の印紙税はかかりませんか?

    公表情報によれば、設立時に作成される定款の原本は第6号文書として4万円とされています。一般的には、電子データで作成し電子署名する電子定款は紙の課税文書を作成しないため、印紙税の対象外として扱われます。紙原本を作成する場合は第6号文書として確認します。

公式根拠